レビオストーリー
日本に迫っている危機
地域の基幹産業である農業が高齢化・後継者難・
耕作放棄地増などの危機的状況に置かれることで
地域経済縮小とそれに伴う人口減少に見舞われ、
場所によっては地域そのものの存立さ危ぶまれる
状況となってきた。
特にレビオ社の在る中空知に於いて顕著である。
・何故この様になったのか?
・全ての原因は儲からないからではないのか?
・何故儲からないのか?
・農家が作りたい物を作れないシステムが在るのではないか?
・農家の努力が足りないのではないか?
・稼働率の低い農機具の問題は?
・消費者に顔を向ける努力が足りないのではないか?
北海道でどんな産業を生み出せば 北海道の活性化につながるか。
危機意識のある若手農業者に声を掛け何度もの話し合いを実施
会を重ね、課題は具体化していった。
・子供のいる農家では自家用野菜には農薬を使っていないこと。
・化成肥料、農薬の多量使用により地力が落ちていることを実感。
・更に多くの化成肥料、農薬を使う悪循環に陥り野菜本来の味が
失われていること。
・生産が米作中心の一極に集中化(価格の安定、少ない労力で
できる)していること。
・競争に晒されていないこと
・流通コストが高い
・漁業も同様、命がけで漁をしている漁師よりも市場の仲買人が裕福な状況にある。
そして若手農業者6人参加による新農業未来塾が設立。
課題をどうすれば解決できるかの議論を重ねる。
・現状の流通システムを変えることには多大の労力を要する。
・生産者は顔を系統や市場に向けるのではなく、直接消費者に向けるべき。
・消費者は今何を望んでいるのかを常に探る必要がある。
・地力の回復には堆肥の供給が必要。
・堆肥だけで農産物が作れないか。
堆肥化した生ごみを畑に還元し、さらに農産物を育てて消費者へ
本当のリサイクル “食”の循環型社会を築く
生ごみから堆肥へ、そしておいしい野菜へ
レビオの誕生である。
レビオの誕生。しかし問題はまだまだ山積み・・・
時間を重ねレビオがついに誕生したが、
この仕組み世の中で利用してもらうためには
問題はまだまだ沢山ある。
・ 堆肥で作られた野菜の評価は?
などなど
そして、その改善策として
・ 若手農業者協力の下、近隣(芦別市)の農地を借り栽培試験開始
・ 牛糞堆肥、化成肥料、レビオ堆肥+味の素程度の
化成肥料の3種類で実施
など思いつく限りの改善を続けた。
ついに見つけたレビオが目指す循環型社会
改善を重ねていくうちに、ついにレビオが理想とする、循環型社会を実現する仕組みが完成した。
生ごみ処理機で処理したものの「生かし方」を具体的にする
誰がどう使い、その結果どんな利点があるのかを見えるシステムに使用
「生ごみは廃棄物ではない!」
「良質な肥料の原料にして おいしい元気な農産物を生産する」
「生ごみはパワーを持った資源だ!」
「かけがえのない地球を次代に引き継ぐ」
すべてのいのちの根源である地球を壊すのも守るのも人間次第
私たちは生きている限り何らかの形で生ごみを出し続けるのだから、
生ごみを資源と考える教育、そしてそれを活用する環境教育を行い、
子どもや若者の意識を育てよう!
利用者の輪を広げ、循環型社会の一躍を担うべく力を尽くしていく。
そして、活性化を望む地域において雇用の受け皿となり得る新産業に発展させていこう!
技術経験に基づく発想力
レビオポストは自然の力で生ごみを分解できる。
中身はオガクズだけ。
そこに生ごみを入れて撹拌すると自然界のバクテリアがごみの分解を促進する。
ポストには特別な薬品や微生物資材は入っていない。薬品の化学変化によって有害物質が発生する心配もない。
レビオプラントは4~5か月分の生ごみを2次処理
すでに発酵の終わっているもの、昨日投入された生のものまで、分解を調整しながら、異物が混入していれば取り除く
レビオプラントで作られた肥料は自信を持って勧められる良質のものでなければいけない。
「単に生ごみを減らして堆肥化しただけでは成果としない。」
「プロの農家が買いたくなるような肥料でなくては“ごみ”に逆戻り」
そこで、肥料の開発を北海道大学理学部教授が参画、ノウハウとデータを基本に取り組んだ
(堆肥の割合、栽培基準の基本ルールの誕生)
・3年目にはレビオ堆肥で通常の3~4倍の秋大根を収穫
(収穫は手で抜けないのでスコップを使用、
試食者からはみずみずしく梨みたいとの評価)
・ レビオポスト利用マンション等へ
野菜の直販(トラックセール)開始
・ 子供連れの若いお母さんが
「家の子は野菜が嫌いで困っている」との話を聞き、
子供さんにレビオのキャベツをちぎって
「騙されたと思って少しだけ食べてみてと渡した」ところ、
その兄妹は美味しいもっと欲しいと催促された。
・ レビオ農産物の美味しさを知って頂くためのトラックセールは現在も継続中
レビオスの有効性に自信を深めた。
さらに課題を解決しながら、
・ TPP等の厳しい環境下農家が生き残るには消費者の喜ぶ笑顔に会える
農産物を作ることが必要
・ 畑で完熟した(美味しい)農産物を消費者に届けるには市場や仲卸を通さずに
(時間と経費の無駄削減)出来るだけ消費者に直接届けるシステムを作る必要がある
・ せっかくできた農産物収穫時期が限られ 端境期ができてしまう
安定した供給をするため、長期貯蔵技術確立と加工品化し長期保存出来るようにする
・ 規模拡大は多少の営農コスト削減に効果があると思われるが、外国とは比較にならない
・ 今後は多品種少量生産が生き残ると予想される(一部にその動きが出てきた)
今では、
グループホームのお年寄りが中庭の畑にレビオスを使い
花や野菜の栽培、近所の町内会も参画 お年寄りの生きがいや
機能回復、健康維持、そして地域交流にまで発展している。