十数年前にある教授から教えられたこと(その1)
最初の方は、北海道東海大学のI教授から教えられた「精査されたローテク」と云う言葉です。
当時、レビオの前身であります「新農業未来塾」と云う農業者を含めた異業種交流グループを
立ち上げ地域の基幹産業である農業の活性化に向けた議論を始めた時期でした。
多くの意見の中から農業が疲弊していく原因の一つに
一部の葉物野菜を除き殆どの作物が1年1作であり収穫時期も似通っており
それが一度に市場に集まるため、安い価格に抑えられ思うような収入を得ることが
出来ないからではないかと云う結論に集約されました。
では、解決策を見つけることが出来ないのかと云う議論の中で
氷を利用した保冷庫の研究をしている大学教授がいると知人から紹介され
お付き合いを頂くことが出来るようになりました。
I教授との雑談の中に出てきた言葉が冒頭の「精査されたローテク」でした
世の中全体がハイテクブームに沸き多額の費用を掛け新技術が次々と開発されているが、
果たしてそれで人類が幸福になったであろうか?
ハイテクも必要だが昔から使われている技法・技術の中にも多額な費用を掛けずとも精査することで
人類の幸福に貢献するものがたくさんあるのではと云うご意見でした。
まさしくレビオの生ごみ堆肥がそれだと得心したことを今でもハッキリ記憶しています。
堆肥は大昔から使われていた技術でまさしく代表的ローテクです。
この堆肥の成分を精査し、植物の成長に大きく関わっている鉄イオン等のミネラルを補充することで、
単なる土壌改良剤と見下されていた堆肥が、機能性有機質肥料に生まれ変わったのです。
十数年前は今問題となっているTPP、特にこの中でも農業関連の関税引き下げの考え方は
出ていませんでしたが、当時から農業の抱える問題として単なる産地間競争だけではなく
輸入品との競争が熾烈を極めつつある中で、関税の引き下げが実施されると
国内農業の大部分は想像を絶する影響を受けるのは明白です。
また、食料品は輸出国にとっては戦略物資のひとつとされています。
何時でも容易に輸入が出来るとは誰も信じることが出来ないのは明白です。
レビオの生ごみ堆肥で出来た作物の品質(味・安全性・栄養価)のどれをとっても輸入品には負けません。
㈱レビオはこの堆肥の研究に十数年を要して漸く自信を持って販売を始めたところで
まだまだ知名度が低く漸く本州では弘前の農家さんに昨年採用され
大根始め4種類の野菜栽培に大きな成果を上げ喜ばれたところです。
今後もI教授の言葉を目標にさらに研究を進めていきたいと頑張っている毎日です。